PS2版重装機兵ヴァルケン
合言葉は、「復活には理由がある。」
2004年8月、多くのユーザーに今だ高い人気を誇る重装機兵ヴァルケンが帰ってきました。
このソフトはかつてメガドライブで人気を博した「重装機兵レイノス」を受け継ぎ、スーパーファミコンで発売。
その高いアクションゲームとしてゲーム性とガンダムさながらのストーリーが話題になったのです。
「数千年のときを経て、あのヴァルケンが私達のもとへ帰ってくる。」
私のみならず、多くのヴァルケンファンが夢と希望で胸を膨らませました。
そして開発者側はなんと、ヴァルケンをはじめとする重装機兵シリーズの復活を宣言。
その復活の手始めが重装機兵ヴァルケンのプレステ2ソフトへのリメイクだったわけです。
ヴァルケンファンにとって新しい風が…時代を切り開く未来へのトビラが開きつつありました。
数多の人々の希望と夢を担って重装機兵ヴァルケンの新しい世界が始まりました。
しかし人々はすぐに気づきます。
この「始まり」が、皮肉にもヴァルケンにとって「終わりの始まり」であったことに…。
プレステ2への移植に伴い追加された幻の「ステージ0」
プレステ2のスペックでよみがえったヴァルケンですが…ヴァルケンの体力ゲージが無いのは何故?
…はっきり言ってこの追加ステージは存在価値が無く意味不明です。
これならせめてスーファミ版のオープニングをそのまま残してくれたほうが百倍マシだと思います。
しかもどうやらスーファミ版でカットされた「雨のステージ」なども移植されない模様。
どうにも納得できない理不尽な移植をもって、PS2ヴァルケンの幕が開きます。
それにしても…ヴァルケンのサブウェポンであるミサイルがへぼ過ぎです。
ステージ2は地獄の高難易度
PS2ヴァルケンは非常に難易度が上がりました。いや上がりすぎでゲーム性ぶち壊しです。
ヴァルケンの動きがクソ重いのにも腹が立ちますが、もっとムカつくのは敵弾の誘導性と発射間隔の激UP。
敵弾をかわそうにも到底かわせないこの口惜しさ。
PS2ヴァルケンの特徴は、反社会的であり非常識なこの激ムズ超高難易度にあるといえましょう。
また敵キャラはザコ・ボス問わずやたらと耐久性が上がっているのも要注意。
下手すると一生ステージ2から先へは進めません。
愛しき友はいずこに…
我が守護神であり最愛の友レベンディックがようやくプレイステーション2の世界へやって来ました。
しかし極度の緊張のためか? 足をジタバタさせまるで落ち着かないご様子(汗)。
どうした、レベンディック…!
ジェイクに「敵はザコばかり」と罵られようと、その身が砕け散るまで議事堂を死守した勇姿は一体どこへ!?
正直いってスーファミ版にくらべてか・な・り・カッコ悪い。
商品とは呼べないクソゲーでもいい。
自機ヴァルケンの機動性が旧ザク並でもいい。
だからせめて…
レベンディックだけはまとも移植してくれよ!(泣)
PS2版サウンドトラック
続いて言いますと、BGMもゲーム同様これまた酷いアレンジです。
音楽がカッコよかったのもスーファミ版ヴァルケンのいいところだったので、超ガッカリです。
私 「す、すいません…、ヴァルケンのサントラを予約したいんですけど・・・(ボソ)」
店員(女) 「はい…? ばるけん??」
私 「じゅ、重装機兵…ヴァルケンですっ!」
わざわざ店に足を運び予約までして…こんなにも素敵なアレンジだったとは(涙)。
ゲームを先にやってりゃあこんなもん絶対買いはしません。
特に酷かったのは最終ステージのBGM。
「どうしたらこんなに酷くなるの?」と言わんばかりの絶妙アレンジで、サビの部分はもう最悪。
最終ステージ「兵士たちの終幕」はあのBGMが好きだったので…残念極まりないです。
あんなBGMじゃあいかに精強なレベンディックでもまともに戦えるはずがありません。
アンタ誰!?
…最終ステージの流れからして、どうやらこの人があのシェルマーク大統領みたいです。
スーファミ版では語り草にもなった散り様で有名な大統領が、よもやこんな情けないお顔になるとは(汗)
スーファミ版での気骨が完全に無くなり、そこらの中小企業の課長のような顔になってしまいました。
私はこの大統領が好きでした。
かつてロングソード連合の雑記でその散り様にスポットライトをあて、「シェルマーク大統領」をアップ。
そんな私だけの大統領がこんなになってしまうとは…。
原作ぶち壊しの糞ゲームバランス・・・破滅のBGM…レベンディックの痴態…
直接的にPS2ヴァルケンを史上最低のクソゲー、ゴミゲー、カスゲーにした要素はたくさん上げられますが、
私に精神的にとどめを刺したのはシェルマーク大統領の悲惨な変貌ぶりだったかもしれません。
もう涙は出ません。
ただ怒りと哀しみだけが残った最凶のゲームソフト、PS2版重装機兵ヴァルケン。
発売したのはクロスノーツ…その名は決して忘れることは無いでしょう。
さらば古きよき想い出、重装機兵ヴァルケン。
さらば愛しき友、レベンディック。
いろいろと書きましたがそれでも興味がある方はどーぞやってみてください。
長くなりましたが最後に一言。
かつてゲームにこれほどまで怒りを覚えたことは…ないっ!(怒)
文: ガードリーダー